タメにならないCGメイキング


CG講座を見てみたいというリクエストがあったのでやってみました。
リクエスト内容がリアル系の塗りに関してだったのでその辺に特化した感じにしようとしたんですが、ただのメイキングになってしまいましたスミマセン。
しかもデッサンとかバランスは私自身駄目駄目なので丸っとスルーです。

というわけで、最初に環境と使用ソフト。
PCは「Win XP Pro SP2」です。ソフトは「Adobe PhotoDeluxe for ファミリー 4.0」。八年くらい使ってますが、XPとは相性が悪いので互換モードで古いOS(Meお奨め)を選択して起動して下さい。終了時は正しく終了しない場合があるので、タスクマネージャを開いてPD4.exeが残ってたらプロセスの終了をします。なんていうかこの時点で既にタメにならない雰囲気が漂ってますね!
タブレットはそこそこまともに「WACOM intuos2」を使ってます。筆圧感知などは特に弄ってません。

ここから本題。私の場合下書きから全部PC上で作業をするので、まずは新規カンバスの作成から始まります。サイズは常に原寸ですが、その方が軽いからというだけの理由なので、大きく描いて縮小でもあまり変わらないと思います。
解像度は最低72dpi最高400dpi、印刷目的なら72は低いと思うのでもうちょい高めから選んだ方がいいかもしれません。

下書き

透明レイヤーに下書き。どうせ見えなくなる部分なので適当でいいです。
スキャナ取り込みの場合は線画抽出機能があれば抽出、なければ下書きレイヤーのブレンドを「暗く」にします。ソフトによって用語が違うかもしれませんが、「オーバーレイ」とか「乗算」とかのところのことですブレンド。
下書きが終わったら下書きレイヤーの下に一枚濃い色で塗り潰したレイヤーを置きます(肌の色が濃いキャラを描く時は要らないです)。ここまでで準備は完成。下書きと塗り潰したレイヤーの間にレイヤーを置いて色に入ります。

オレンジ例 色置き

まずは顔から。はみ出した分はあとで消します。今回の光源の位置は後ろなので逆光を意識して暗めに色を置きました。
この適当に置いただけの色を指先ツールで混ぜます。

混ぜる(下絵あり) 混ぜる(下絵無し)

大体こんな感じ。終わったら、下書きで適当だったところを修正しつつ、輪郭からはみ出した部分を消しゴムで削ります。

修正(下絵あり) 修正(下絵無し)

顔レイヤーの下にレイヤーを足し、同様の要領で身体までを済ませます。

身体

あ、大事なところ忘れてました。

乳首

これで一応肌の部分が終わりました。セトの尻朶はもち肌っぽいと萌え。
肌の次は髪の毛です。顔の上にレイヤーを二枚追加し、上のレイヤーに細い髪の筋を、下のレイヤーに全体的な髪の輪郭をベタ塗りします。毛先などの細かい部分は適当です。

髪の毛1 髪の毛2

形を作ったら、適当に塗った毛先などを指先ツールで整えます。それから、髪の筋が広がり過ぎたので、今回は上のレイヤーに弱いシャープを掛けました。
そこまでやったら上にもう二枚レイヤーを足します。今までのレイヤーは全てただの透明レイヤーでしたが、このレイヤーにはブレンド「暗く」と「明るく」を設定します。そこに髪と同系色で陰影を付けます。するとこんな感じになります。

髪まで全身

この辺でそろそろ顔の中身を描き出します。髪の毛の時に作ったベタ塗りレイヤーと髪筋レイヤーの間に一枚レイヤーを足し、まずは一昔前の少女漫画でよくあったビックリ顔風に目の縁だけを描きます。

恐ろしい子・・・!

その下にレイヤーを一枚置いて、目玉部分を描きます。縁からはみ出す勢いで。

目玉

出来上がった目玉を顔(皮膚)レイヤーの下に移動させます。移動させたら目の縁の内側にある肌を削ります。↓こういうことです。

アイホール

縁が太過ぎたり細すぎたりしたかな……と思った時は調節。目玉が終わったら唇です。一色で描くとのっぺりになるので、唇は二、三色混ぜて描きます。色味は、色白→赤〜紫、色黒→緑〜オレンジ、普通→赤〜オレンジくらいの色で描くことが多いです。

唇

顔にパーツを乗せ終わったら、肌の陰影等を軽く調節します。ここまででこんな感じになってます↓

瀬人

力尽きてる時はここで完成ですが、今回はもうちょっと色々描きます。
で、唐突ですが、この絵は以前描いた「密会の夜」の翌朝の図という設定です。ので、ここからこれをセトにします。

セト

しかしこれではただのセトなので、ここから更に夜のあとの朝の図であることが判るようにします。

エロイセト

こんなもんでしょうか。気が済んだら小物と背景に取り掛かります。
まずは左下のセネト盤ですが、木製にしようと思います。私の使用ソフトには残念な感じに木目のテクスチャが存在しないので、ちまちま木目を手描きします。最後にシャープを掛けるとそれっぽく見えるような。それからマス目を付けたり駒を置いたりなんだりします。
セネト盤が終わったら壁と床です。一番下にレイヤーを引いて、テクスチャのお世話になることにします。が、そのままテクスチャを貼っただけではエジプトっぽくないので、半分くらいは手描きで描き足しです。で、背景はこんな感じになりました。

暫定背景

これでは殺風景なので窓から庭園が見えるようにしてみます。

庭園付き

ちょっと派手にし過ぎてセトが埋もれてしまいました。背景にぼかしを掛けてセトとセネト盤だけをくっきり写すことにします。

ぼかし後

あとは影を足したり微調整をして、間延びした部分にロゴを入れれば完成です。

完成

完成。以上タメにならないCGメイキングでした。このやり方で描く場合、完成品を下絵と突き合わせて見るのは非推奨です。自分のいい加減さに絶望的な気持ちになるから・・・!


2008/7/14