人魚瀬人
2010/7/16


 海の底の底、色鮮やかな珊瑚や貝殻、光り輝く真珠の世界に、それら全てを掻き集めたよりもなお美しい人魚が暮らしていました。
 人魚はこの海底世界において最も知的で、そして二番目に権勢を誇る種族です。美しい人魚は名を瀬人といい、賢い人魚たちの中でも取り分け知識欲が強いのでした。
「あぁ、この海底の知識という知識は既に知り尽くしてしまった。海の上、陸というところには、まだあり余るほどの知識が存在するというが、どうにかしてそれを知ることはできないだろうか?」
 毎日、瀬人はそのことを考えていました。いつしか、瀬人が陸の知識に焦がれているということは全ての海の生きものの知るところになりました。
「ああ、危なっかしくて見ていられませんわ。あの様子は、かつて愚鈍な人間を愛したばかりに泡と消えた人魚族の姫が、海を飛び出すその前に見せていた態度そのものではありませんか」
 一匹のクマノミが丸い尾びれを震わせながら囁くと、辺りの磯巾着が同意するように触手を揺らします。
「本当に、どうなってしまわれるのだろうか? 人間を愛し地上に行くのならまだ命助かる可能性もあられようが、知識に恋焦がれて陸にとなると」
 瀬人の住まう海底洞窟の周りには、そうして心配する海の生きものたちが幾らか集まってきていました。中には、時折海の底まで沈んでくる地上の品物やそれを模したものを持ってきて、どうにか地上への興味を海の底で満足させようとするものもいます。そして、今もまた、そういうものが瀬人の洞窟に向かってきていました。
「まぁ! 磯巾着さん、あれをご覧になって」
 クマノミが触手の影に隠れました。あれを、と言われた方を見、磯巾着も慌てて触手を護りの形に固めます。岩場の影から、ヒトデが顔を出していました。
「あ、ちょっと、待ってよ! ボクだよボク!」
 現れたヒトデがクマノミと磯巾着に呼び掛けます。聞き覚えのある声に、恐る恐る、磯巾着は触手の緊張を緩めました。
「もう、いい加減にヒトデを怖がるのやめてよね。ボクたちすっごく我慢して有機粒子ばっかり食べてるのにさぁ」
 ヒトデは肉食です。おまけに天敵も少なく、更に万が一身体の半分を持っていかれても再生できるほどの生命力で、少し前、今の王が心を入れ替えるまでは、この海底世界にその性質を振り翳した恐怖政治を敷いていました。
 人魚は海の底で二番目に権勢を誇る種族です。一番は、皆が恐れるが故にヒトデ族なのでした。
「最近は海の生きものを食べるヒトデなんていなくなったでしょ? もう一人のボクが色惚けだなんだ言うのを片っ端から粛清したお蔭で」
 さらりと恐ろしい単語を言ってのけたのは、そのヒトデ族の中でも随分と偉い、親王の位を持つものでした。彼の言うもう一人のボクと言うのがヒトデの王で、即ち、この海底世界の統治者です。
「皆、もうちょっと友好的になってよね。発端が色惚けといえ、今じゃヒトデ族を挙げて他の種族と仲良くしたいって思ってるんだから」
「は、はぁ、私どもも段々慣れては来たのですが……ところで、ヒトデの親王ともあろう方が、今日はどのようなご用件で?」
「あ、そうだ、それそれ。海馬君はいる?」
 海馬というのは瀬人の通り名です。腰の周りの鰭がまるで龍の落とし子のように刺々しいからと、実際瀬人は龍の落とし子系の人魚なのですが、誰かが呼び始め、今や海の生きものの半数ほどが彼をそう呼ぶようになっています。
「瀬人様でしたら今日はずっと洞窟にいらっしゃるようです」
「本当? 良かった、もう一人のボクのおつかいで来たからさ。いなかったらどうしようかと思ったよ」
 ヒトデの親王はそういうと腕に抱えていた貝殻の一つをクマノミたちに見せました。貝殻の、窪んでいる側に、美しい絵と幾らかの言葉が書かれています。
「おや、これは、確か最近流行りの……デュエルでしたか、陸のゲームを真似て作ったという?」
 瀬人を海の底に引き留めようとするものは数多いますが、その筆頭とも言えるのがヒトデの王でした。ヒトデの王は、海草を主食とする人魚の瀬人に「肉食など虫唾が走る」と言われたのを切っ掛けに全ヒトデへ他種族捕食を禁じたほど、瀬人に入れ込んでいるのです。色惚けと言われるわけでした。
「海馬君これ気に入ったみたいだから。今日は新しいのいっぱい持ってきたんだ。詰めデュエル集とかいう人間の本もあるんだよ」
 ヒトデの親王はそう言うと洞窟の中へ入って行きました。少し行ったところに海草のカーテンが掛かっています。その向こうが、瀬人の部屋です。
「海馬くーん、入ってもいいー?」
 数秒で、海草のカーテンが開かれました。
「何か用か」
「うん。えっと、もう一人のボクからこれ!」
 腕の中の貝殻と本が瀬人に渡されました。瀬人が少し眉を顰めます。
「ものだけか?」
「もう一人のボクは今忙しくて……あ、でも、この本を見てよ! 人間のデュエル例が載ってるんだ。対戦相手になったつもりで解く問題も付いてるし、暫くは退屈しないと思うよ」
 そうです、このゲームは二人で対戦するものなのです。これまで、海の世界で瀬人に勝つことができたのはヒトデの王だけでした。他は瀬人にしてみれば弱過ぎて、対戦しても全く面白みがありません。
「もう一人のボクがね、政務がひと段落したら即飛んで来るって言ってたから、それまで待っててね」
 きっと、王だけでなく宮殿全体が忙しいのでしょう。持ってきたものを渡すだけ渡すと、ヒトデの親王も慌しく帰って行ってしまいました。
 一人残された部屋で瀬人が新しい貝殻のカードを一枚手に取ります。
「ふん、こんなものを作らせるのに時間を割くから政務が滞るのだ」
 呆れたと言わんばかりの言葉ですが、瀬人の顔はどこか嬉しそうでした。瀬人は、本当に、このゲームが好きなのです。


 それから数日して、瀬人は詰めデュエルを全て解いてしまいました。人間のデュエルというのも、海底世界の多くの生きものたちがするのと大してレベルは変わらないようです。上級者向け、と書かれたその本の問題も、瀬人の心を躍らせるほどの知略を尽くしたものではありませんでした。
 退屈になると、瀬人はまた陸のことを考え出しました。陸の機械というものはいったいどういう風に動くものなのだろう? 海底ではビニールブックという種類の本しか読むことができないが、陸にはいったいどれだけのどんな本があるのだろう?
 陸に行ってみたい。瀬人が再び退屈を持て余しそんな風に思うようになったことは、やはりすぐに海の生きものたちの知るところになりました。ヒトデの王は一層慌てて放り出せない仕事に取り掛かりましたが、彼がそれを片付けてしまうよりも早く、瀬人の洞窟に向かう影があったのです。
「よぉ、人魚様」
 突然掛けられた声に、瀬人はびくりと尾びれを震わせました。振り返って声の主を探します。
「こっちだこっち。ほら、ここだ」
 ぎゅっと、瀬人の尾に何か柔らかいものが絡み付きました。ここだ、と瀬人を部屋の隅へ引き寄せます。そこには、いつの間に現れたのか、一匹のタコがいました。瀬人の尾に絡みついたものは、その足の一本だったのです。
「なんだ貴様は。どこから入った」
「は、オレ様を知らねぇのか。なんでも知ってる人魚様よぉ、聞いたこたぁねぇか? 海の外れに、どんな無理難題でも叶えてみせる偉大な魔法使いが棲んでるってな」
 タコの言葉に、瀬人は顔を顰めました。聞いたことはあります。瀬人の、いえ、人魚のよく知っている話です。昔、泡と消えた彼らの同族が、人間になりたいと頼んだ魔女の話です。
「……だが、あれは魔女だと聞いたが」
 目の前のタコはどう見ても男です。瀬人は疑問に思って追究しました。
「そりゃ昔の話さ。その魔女はとっくに死んじまって、偉大の称号も世代交代ってわけだ」
 タコは尾を掴んでいるのとは別の足で瀬人の顎を押しました。瀬人が首を逸らせます。
「陸ってのはどんなところだろうなァ。興味があるらしいじゃねぇか」
 タコは残りの足を瀬人が集めていた陸の品々に向かって伸ばしました。
「教えてやろうか? 例えばそこの四角い箱。これはテレビって言ってな、この中で、実際はそこにいない人間たちがあたかもそこで動いてるかのように見せる機械さ。この妙な形の骨組みは自転車だ。ここを回すとこの丸いのが動くだろ? 人間はこれに跨って移動するのさ。二本足があるからこそできる芸当だな」
 あれは、これは、とタコは瀬人の部屋にあるものを一通り指し示すと、伸ばしていた足を身体の方に引き戻しました。瀬人の尾を掴んだ足は離しません。タコは瀬人のことも、一層近くまで引き寄せました。
「陸ってのは面白いところさ。だけどアンタは可哀想だな、人魚様。人間の奴らは人魚って種族を空想上の生きものだと思ってやがる。浅瀬に出て陸を眺めることすら危なくてできやしない。とっ捕まったら見世物小屋行きだかんなァ」
 そうなのです。タコや魚は、人間の漁場というところさえ避ければ陸に近付くこともできます。貝やヒトデなら、海から離れ過ぎない程度に陸に上がることすらできます。全く陸というものを見れないのは、海底世界でも人魚族だけなのです。
「どうだ、人魚様。陸に上がってみたくはねぇか? 例えば人間になって、人間のように生活してみたいと思ったことは?」
 甘い声でタコが囁きます。偉大な魔法使いを名乗るだけはあるのでしょう。ただ発しただけの声ですら、まるで呪文のように魔力を持ち、人魚の心を誘います。
「人間に……だが、それには制約があるのだろう」
 心は揺らぎますが、瀬人はなんとかそのことを思い出しました。かつて自族の姫はその代償に声を奪われ、また、期間内に人間の愛を得られなければ泡と消えるという恐ろしい運命を負わされたのです。
「昔の話が怖いか? 大丈夫さ、オレ様はあの魔女よりずっと偉大だからな。まあ声は貰うが、人間の愛ってヤツに関してはちょとばかりサービスしてやるよ。あの魔女はたった三日しか呪文を持たせられなかったが、オレ様は一年やろうじゃねぇの。アンタは人間の基準で言ってもお綺麗だからな。一年もありゃ恋人の一人や二人作れるだろ」
 タコの声が辺りの水を震わせます。滲み出る魔力は洞窟の外にまで届き、善良な海の生きものたちを怯えさせました。
「さァどうだ? 退屈な海底にずっと暮らすのか? それとも、オレ様の闇の力を借りてみるか?」
「……オレは」
 差し出された足の一本に瀬人は手を伸ばしました。掛かった、と、タコが内心でほくそ笑んだ、その時です。
 怯えて誰も近付かなくなっている筈の部屋の、海草のカーテンがさっと開かれました。
「おい、そこのタコ。誰の許しを得てここにいる」
 入ってきたのはヒトデです。肉食のヒトデの中でも格段に凶暴、だとかつては言われた族のヒトデでした。
「お、これはこれは、オレ様たちタコを海底世界から追放してくれやがったヒトデの王様じゃねぇの。酷いよなァ? あの魔女は人魚の頼みを聞いてやっただけなのに、人魚が失敗したら責任は全部タコにおっ被せられちまってよ」
 タコの言うことは一理あるようにも思えます。しかし、このタコの場合は魔力で頼みごとをするよう誘導しているのですから、ヒトデの王の怒りは収まりません。
「さっさとその足を放して出て行け。食われたいか」
「ああ、やだね、ヒトデってのは野蛮でよぉ。出て行くのも、オレ様はいいが、納得しないのはこの人魚様さ」
 タコは、これ見よがしに、先程瀬人が手を置いたままになっていた足の一本をくねらせました。
「なァ人魚様。人間になりてぇんだよな? 陸で生活してみたいんだよな?」
 今度の問い掛けに魔力は篭っていません。ですが瀬人にはまだ先程掛けられた誘惑の余韻が残っていました。悩みながらも、人間になって陸へ行きたいと瀬人が思っているのは、傍目にもよく解ります。
「さァ陸へ! 壊れてない機械ってのを見てみたくはねぇか?」
「もう二度と海には帰ってこれない、誰とも二度と会えないとしてもか?」
「この自転車、二本の足で漕いでみたくは?」
「歩くたび激痛の走る足でか?」
「憧れの人間と愛を語り合えるんだぜ」
「声を失ってでもそうしたいのか? 海の生きものの何が不満だ。むしろオレの何が不満だ」
「情けねぇなァ、海底世界の王ともあろうものが! 振られ通しなんじゃねぇか。人魚様はヒトデの愛より人間の愛の方がいいみたいだぜぇ」
 タコの不気味な笑い声が洞窟に木霊しました。ヒトデの王は一つ舌打ちをすると、これはできれば言わずに済ませたかったが、と前置きをして真っ直ぐに瀬人を見詰めました。
「海馬。陸に上がったらお前は誰とデュエルをする気なんだ?」
 数秒、洞窟の中が無音になりました。タコが怪訝な顔をして二匹を見比べていると、その内、瀬人が頷きました。
「それもそうだな」
 詰めデュエル集を見る限り、人間のデュエルの腕前もそう高くないのです。
「な、おい、待てよ。海に戻れないことよりも足の激痛よりも声よりも愛よりもそれが重要か?」
「繰り返させるな。オレが虚しくなるだろうが」
 狼狽するタコにヒトデが投げ遣りな声を掛けました。それから、再び声を硬くします。
「解ったら今すぐその汚い足をのけて出て行け!」
 タコは慌てて瀬人の尾を放すと、姿を辺りに同化させながら洞窟の外に出て行きました。ヒトデは肉食です。タコも肉食ですが、ヒトデは体内に毒素を持っているため、タコが食べることはできません。さっきまでは洗脳した瀬人が人質のようなものでしたが、瀬人が我に返ってしまえば不利なのは圧倒的にタコでした。
 タコが去ると、瀬人は自由になった尾で水を掻き、いそいそと部屋の反対側、珊瑚の棚に向かいました。そこには、貝殻のカードが一山置かれています。
「あー、海馬」
「なんだ」
「デッキを宮殿に置いてきた」
 瀬人が途轍もなく不機嫌そうに眉を寄せました。ですが、そんな顔をされる謂れは無い、とヒトデの王は思います。タコが魔力を撒き散らしながら瀬人の洞窟に向かっていると聞いたから慌ててやってきたのです。元々ヒトデの移動速度は速く無いというのに、更に荷物を抱えてなんて来れるでしょうか。
「さっさと取ってこい」
「それでもいいが、お前が宮殿に来たらどうだ。オレが行って戻ってくるよりもその方が早いだろう」
「む。……そうするか」
 掛かった、と、今度はヒトデの王が内心でほくそ笑みました。わざとデッキを置いてきたわけではありません。実際、政務も終わってないのにやってきたほど、本当に慌ててきたのです。わざとではありません。ですが幸運でした。瀬人が宮殿に来るのを了承したことなど、今までは無かったのです。
 すい、と、底性移動のヒトデに合わせて瀬人は低い位置を泳ぎ出しました。洞窟を出て右手に岩盤と貝殻で出来た巨大な建物が見えます。それが、この海底世界の王の宮殿でした。


 ところで、ヒトデたちが忙しかったのは近年の気候変動で繁殖期と海流の強くなる時期が重なってしまい、大事な卵が流される度に回収という作業を行っていた所為なのですが、これは瀬人が宮殿を訪れた瞬間に解決しました。
「貴様ら馬鹿か? 何故さっさと龍の落とし子系の人魚に助力を乞わん」
「え? 龍の落とし子系の?」
 流れてきた卵を受け止めると、瀬人は臍の少し下、皮膚との境目付近の鱗の隙間に指を一本差し込みました。何度か探るようにして、それからもう一本指を足します。ごぽ、と、水の入る音が聞こえました。
「海流に流されて困るというのなら、海流に流されないところに仕舞えばいいだろうが」
 瀬人は二本の指を開いて、その隙間からさっき受け止めていた卵を体内に流し込みました。
「あ、そうか、海馬君たちは育児嚢を持ってるんだっけ」
 卵が孵化するまで仕舞っておくための、雄だけが持つ袋です。人魚ですから本来の龍の落とし子ほど便利には出来ていませんが、海流から保護するには充分でしょう。
「解ったら他の人魚にも声を掛けてこい。流される度に回収など非ィ効率的にも程があるわ」
「う、うん! あ、足止めしちゃってごめんね! あとはボクたちでなんとかするよ」
 ヒトデの親王に言われ、瀬人たちは王の部屋に向かいました。きっと手伝いは幾らあっても足りないくらいなのを、瀬人が貝殻のカードを持っていたからと気を使ってくれたのでしょう。彼は瀬人が退屈していたのを知っています。
 しかし、部屋に着くと、瀬人はすぐさま貝殻のソファに沈み込みました。デュエルをするにはテーブルから遠過ぎる、一等大きなソファです。
「なんだ、デュエルをするんじゃなかったのか?」
「少し身体を慣らしてからだ。育児嚢が重くて動く気になれん」
 瀬人は仰向けに寝転んで海水と卵で膨れた下腹の鱗を撫でました。育児嚢の口が閉じているかの確認です。
「海馬」
「なんだ」
「さっきの卵だけどな、多分、まだ無精卵だ」
 色が透き通ってただろと言われると、確かに透き通っていたような気がします。瀬人は頷きました。ヒトデの王が傍へやってきます。彼は瀬人の下腹に手を置いて言いました。
「受精卵にさせてくれ」


 また、後日のことですが、以前ヒトデの王が同族に出したお触れに、但し書きが一つ追加されました。
 全てのヒトデは他種族を捕食するのをやめ、海中の有機粒子を採取して食事とすること。ただし、海底世界に侵入してきたタコに関しては、これを捕食することを許可する。
 この但し書きの追加はヒトデにも他の海底世界の生きものたちにも大層歓迎されました。ヒトデは食べ甲斐のある食事を取れるようになりますし、他の種も、有機粒子に飽きたヒトデがまた自分たちを食べるようになるのではという心配を少し薄れさせることができます。


 こうして、海底で起きた諸々の事象は、タコを除く全ての海の生きものにとって、目出度く終わりとなったということでした。


the finis.

 擬人化してるのかしてないのか……お好きな方でお楽しみ下さい。
 書きながら調べてて、タツノオトシゴ(=和名の一個:海馬)の雌が雄に突っ込んで卵流し込む様子のエロさにビビりました。雄が出産(というのか解りませんが)の時にプルプルしてるのとか、瀬人で妄想すると萌えるしかない……