ひび割れた水
2006/10/15


 そのビデオを見てみようと思ったのは、ひび割れた水というそのタイトルに興味を持ったからだ。現実としてひび割れることの無い水をいったいどのような手法で表現しているのかという、技法に対する興味だ。
 そのようなタイトルのビデオがあることを教えると、映像に関する技術職でもある兄はオレよりもずっと強い興味を示した。
 今晩寝る前にでも二人で見てみようという話になって、それならばオレの部屋でと話が纏まり、今に至る。
 オレの部屋で見ようということになったのは、兄の部屋にはビデオデッキが無いからだ。二人で少し見るだけなら娯楽室の大画面でなくとも構わないし、だいたい、そのあとは寝るくらいしかない夜に娯楽室に行くのは面倒くさい。それに夜着で邸内をうろつくのもどうかと思う。娯楽室があるのは部屋とは別の階だ。
 デッキにビデオをセットし、リモコンの再生ボタンを押す。貰い流れ品の古いビデオは画面に多少のがたつきを見せながらテープを送り出した。絨毯の上に足を投げ出している兄の隣に、窮屈でない程度離れて座る。
 オープニングの音楽に乗せて画面に表示されたタイトルが流れていく。氷の塊で作られた文字が溶けているのだ。CGではないようだから表面に塩や砂糖でも塗っているのだろうか。早く溶け出した部分だけが塊に洞口のような穴を空けている。
「……モクバ、このビデオのジャンルは何だ?」
 グロテスクな形になった氷を指差しながら兄が問うた。ろくに確認もしなかったパッケージを見直す。
「ホラーだって」
「ホラー」
「うん。あ、あと、ちょっとだけスプラッタ」
 確認の間にオープニングは終わり、画面に若い男女が五人、いや六人映し出される。大学構内のような場所で旅行の計画を話しているところだ。その滞在地で何か事件が起きるのだろう。あまり乗り気でなさそうな赤毛の男が一人いる。横に居た金髪の、イギリス的美人の女性に消極性を咎められる様を見て、ホラーやスプラッタでは二番手辺りに死ぬタイプだなと思った。
 場面は二台の車が並んで走るシーンに転換し、背景も明るい構内から薄暗い森に変化する。鬱蒼とした森を抜けた先には古びた館が建っていた。先程の女性といい今度の館といい、舞台はイギリスらしい。横に広い三階建ての館は、この屋敷にどことなく似ている。
 六人はその館の敷地に入った所で車を降り、庭を歩いて館に向かった。途中で池、ウィローの枝が突き出しこの屋敷にあるのとよく似た、その横を通る。池の中央には何か仕掛けのようなものがあり、カメラがそこで止まった途端、細い管付きの中心部がくるりと回転した。薄汚れてはいるが凝った意匠のそれが何なのか、暗い所為で判らなかったが、一人が水時計だと言ったからそうなのだろう。
 金髪の女性が、でも壊れてるわと肩を竦めた。その言葉の通り、水時計の中心部は確かに回転したが、巧く回らず元の位置に戻ってしまったのだ。
「これ、何の伏線になってるんだろうね」
 何気なく疑問を口にしたが、返答が無い。
「兄サマ?」
 肩を叩くと漸く兄が反応を示した。多少大仰に。
「なんだ。何か言ったか」
「いや、あの水時計何の伏線だろうね、って」
「あぁ、何だろうな。伏線。そうか、伏線か」
 呼び掛けに気付かないほど真剣に見ていたのだろうか。オカルト話は信じないと全否定するにも拘らず。
 画面は更に変わり、六人は館の中へと入って行った。見るからに重たそうな扉が錆付いた音を立てながら閉められる。いかにもな演出だ。
 ざり、と妙な音がした。テレビから、ではない。横からだ。絨毯と服が擦れた音だろうと思い当たった。兄が体勢でも変えたのだろう。見ればそれは正解らしく、投げ出されていた足は正座を崩したような形にされ、揃えられた膝がこちらを向いている。
 再び画面に視線を戻す。六人は一旦ばらばらに別れることにしたらしい。それぞれの泊まる部屋をこの別荘の持ち主の孫だという男が指示している。ホラーの定石としては、この直後に誰か一人最初の犠牲者が出ると予測される。今カメラが寄っている黒髪の女性辺りがそうじゃないだろうか。彼女は一人部屋への廊下を歩いている。
 彼女は部屋に着くなりベッドの上に座り込み、肩から提げていたボストンバックを漁りだした。洋服、タオル、何かは判らないが本、中身の見えない袋、それらのものを広げていき、最後に空になった鞄を投げ出し唸った。化粧ポーチが無い、そう言って彼女が立ち上がる。部屋から出て玄関まで、再び長い廊下を歩き出す彼女は確実に最初の犠牲者か、或いはその発見者だろう。
「兄サマは最初の犠牲者誰だと思う?」
「犠牲者、出るのか、やはり」
「それはホラーだしスプラッタだし」
 兄は再び足を動かして腕組みをした。それから、先のことは分からない、と歯切れの悪い答を言う。予測を立てるのは好きなくせに珍しいことだ。
「オレはこの人じゃないかと思うんだけど」
 画面に映る黒髪の女性を指差す。彼女が例の軋む玄関扉を開けると、闇の中をばさばさと音を立て烏が飛び立った。画面の中の彼女が驚き怯えたように後退りをする。
「兄サマは、どう思う?」
 問い掛け隣を見ると真っ直ぐに画面を見る兄の顔が近い。そう、近い。間に子供一人くらいは座れそうなスペースを空けていた筈なのに、子供一人を赤ん坊一人と言い換えなければならないほどにそれが狭まっている。
「兄サマ?」
「この女は違うんじゃないか。違う、だろう。うん」
 一人納得したように何度も頷いている。しかし画面の中の彼女はあの水時計の池の側を通り乗って来た車へと向かっている。それも、一人でだ。
 BGMは全くの無音。車内から自分の化粧ポーチを探し出した彼女は再びあの池の横を通る。画面はそこで暗転した。
 再び、広間。黒髪の彼女を除く五人がそこに集まっている。金髪の女性が、彼女の姿が見えないが、どこに居るのかと皆に問うている。部屋が散らかっていたことだとか何だとか、それらから判断して五人は彼女が車に戻ったことを言い当てた。きっと運び忘れた荷物があったのだろうと、その理由も正解だ。
 暫くの間、五人が他愛も無いことを話すだけの描写が続いた。平和な光景だ。
 やがて一人の男が立ち上がった。黒髪の彼女がいつまでも戻って来ないままなのを、遅過ぎる、どこかで迷っているのではないかと言う。他の四人も立ち上がり、彼女を探しにいくことにしたようだ。揃って真っ暗な庭へ出て行く。
 館を取り囲むように存在している森の木々が、強い風に吹かれてざわめく。誰かが、それを不気味だと言った。
 ざり、ざり、と布が絨毯と擦れる音が二度した。さっきと同じで兄が体勢を変えたのだ。体勢を、或いは座る位置をと言えるかもしれない。
 兄を見ていた所為で肝心の場面を見損ねたが、突如上がった悲鳴に黒髪の彼女が発見されたことが分かる。画面に向き直ると、五人が自分たちの乗って来た車の内の一台、先程彼女がポーチを探していた方の車を囲んで立ち尽くしている。カメラが開いた扉の側に回り込み、車中を映し出す。
 恐らく大方の予想通り、そこには水死体になった彼女の姿があった。息を呑む音、それから絶叫。それから、衝撃。軽く押されたような。
「……兄サマ、ホラー駄目だっけ?」
 先程から少しずつにじり寄ってきていた兄の身体がとうとうオレに密着したのだ。
「いや、違う。寒いだけだ」
「そう?」
 部屋がそう寒いとも思えないが、一先ず納得しておく。べたりとくっ付いている側の手が、指先の色が変わるほど強くオレの服を掴んでいるのはご愛嬌だ。
 しかし水死体といっても綺麗なもので、溺死ではなく凍死が直接の死因だったのだろう。ついそんなことを考えてしまってさっぱりホラーに入り込めないが、兄はそうでもないらしい。ビデオよりも、むしろ兄を見ている方が面白い。画面が転換すれば、自分では気付いていないのだろうが、掴んだオレの服を引っ張ってくる。ビデオが終わる頃には布が伸びていそうだ。
 画面の中の六人、ではなかった、五人は館に戻り外部と連絡を取ろうと躍起になっている。しかし電話は繋がらず携帯は圏外、赤毛の男が恐怖に取り付かれたような表情でここを出ようと喚き出し、部屋を飛び出した。残りの四人がそれを追うものの結局見失ったようだ。
 どうしてこんなことに、と仲違いが始まる。暫くし、一頻り言いたいことを言って落ち着いたらしい四人は赤毛の男を捜しに行こうということで合意に至った。
 四人が端から一つずつ扉を開け、男を捜している。一つ開けては閉め、一つ開けては閉め、それに合わせるように腕がぎりぎりと締め付けられる。腕、は画面の中ではなくオレの腕だが。
 兄によって縋り付くを通り越した強さで掴まれている腕が痛い。服が伸びる心配は無くなったが、その代わり腕に痣ができそうだ。無闇に力の入った震える指先を離せと言えるほど冷たく在れはしないから、取り敢えず好きにさせている。
 オカルト嫌いは知っていたけれども、まさか怖いのだとは思いもしなかった。それも、こんなのはただの映画だ。実際それに対面しているわけでもなし、何がそんなに恐ろしいのだろうか。映画自体も、古いものだからかそう大した効果が使われているようには思えない。まあ、だからこそ最近のCGや何かに慣れた目には珍しく先が読めないところもあるのだが。
 それにしたって怖いなら画面を見るのをやめればいいのに、怖いもの見たさなのか、それとも目を離すのは余計に怖いのか、兄の視線はテレビに釘付けになっている。
「兄サマ、寒いなら人間座椅子やったげようか?」
 震えているのを、怖いならといえば認めないだろうからそう言い換えて提案する。無言で頷く様子に笑いを堪えながら兄の背後に回り込み、座ったままで後ろからその身体を抱えた。ちょうど自分の胸が背凭れになるようにして足を立て、兄を両側から挟む。腕を前に回すと、まるでそれが手摺りか何かであるかのように、白い手がそこに置かれた。
 兄の肩に顎を乗せてビデオの続きを見る。ひび割れた水に該当するものはまだ出て来ないが、画面は移り変わり赤髪の男が一人池の側を歩いている。不気味な気配でもするのか、確かにBGMは不気味だが、彼は辺りを窺いながらしだいに急ぎ足になっていく。その時、物音がしたわけでもないのに彼は何故か振り返り、カメラが急遽星一つ見えない曇った夜空を映し出したかと思うと悲鳴が響き渡った。
 悲鳴と同時に腕の中の兄の身体がびくりと竦み上がる。顎を乗せていた肩も揺れて、一瞬視界がぶれた。どうやら本当にホラーが駄目らしい。普段頑なにオカルトを否定するのは恐怖心の裏返しなのか。腕の中でびくびくと震える兄に対し悪戯心が湧き立つのは必然的なことだと思うのだが、どうだろう。
「ねぇ、この館ってさ、ウチに似てると思わない?」
 ゆっくりと振り返った兄の顔が、どうしてそういうことを言うんだとでも言いたそうに歪められている。怖いなら怖いと、素直に言えばいいものを。そうすればこんな悪戯心の餌食になることだって無いだろうに。
「どこが、似ている?」
 指先に力が込められる。具体的な部分を聞いて否定したいのだろう。すぐに否定できる部分を上げるべきか、それとも容易に否定し切れない部分を上げるべきか。
「……そうだね、庭とか。池の、ウィローの枝が張り出してるところなんかが」
 取り敢えず、夜に邸内を歩けなくなるようなことは言わないでおく。或る日気が付いたら根本から木が切り倒されているかもしれないが、暫く家に帰って来なくなったりするよりはましだ。悪戯は程々でなければならない。
 それでも泣きそうになっている瞳を向けられて、からかいたくなる気持ちは恐らく誰にでも覚えがあるものだろう。
「怖い?」
「ち、違……」
 否定し切れていない。目許が紅潮してそれを恥じ入るかのようだ。
「オカルトを信じないのは、無いと信じたいから?」
 うぅ、と声にならない声で兄が唸る。意地っ張りなのもここまで徹底すれば立派だ。
「怖いなら見なきゃ良いのに」
 回していた腕を片側だけ外し、前を向き掛けた兄の目を塞ぐ。
「やめ……、手を、外せ」
 思わぬ抵抗に慌てて目隠し状態の手を下ろした。途端に兄が体ごと後ろを向いて、つまりオレの方を向いて、首筋にしがみ付いてくる。
「何、どうしたの」
 視界が無くなるのが怖かったのだろうか。鎖骨の上に押し付けられた頭の、後頭部を少し撫でてみた。長い息が吐き出される。安堵のような。
 髪の隙間から覗き出た兄の耳が真っ赤に染まっている。首を逸らせばちょうど口許に当たるそれに、つい舌が伸びた。
「……兄サマ」
 呼び掛けると肩が跳ねた。今度は、何だ、と、恐る恐る尋ねてくる様子が少し可笑しい。しかし、期待を裏切るのは申し訳ないが、別にこれ以上脅かそうというのではない。
「何かね、……したくなっちゃった」
 がばりと顔が上げられる。どことなく非難するような眼差しに苦笑した。
「この状態で、その気になるなっていう方が酷だと、そう思わない?」
 そりゃあ、貴方は怖くてそれどころじゃなかったのだろうけど。二人きりで、向き合って、過剰に密着したような状態で、考えてみて欲しい。普段このあとに起きることが何であるのかを。
 厚手の布越しに兄の背を撫ぜる。それで漸く現状を理解したらしい兄の腕が、しがみ付いた状態から少しばかり緩められた。頤に手を添えて唇を合わせる。拒まれるどころか積極的に感じられたのは兄が必死だからだろう。何にかといえば、映画から気を逸らすのにだ。
 ベッドではないからパジャマの釦は外さず、内へ手を滑らせるにとどめる。藤色の布の下、手探りの愛撫に兄が身体を揺らす。
「ぁ、するなら、早く」
 浮かされた腰を支えて揃えられた足をズボンから抜き取り、現れた細い足に触れる。白い皮膚が粟立って、ああ、粟立ったが、感じているのだか判らない。付けっ放しだったビデオは先へ進み、誰だかがまた悲鳴を上げたところだ。これが皮膚感覚によるものか、ただの鳥肌かどうか。判りやしない。
 ともかく、反応を見つつ目線でリモコンを探す。どこに置いたのだったか、手近には見当たらない。
 立てていた膝を崩され、そこに乗り上げられる。剥き身の、蝋のように艶めいた足が一本ずつ外に向かって広げられた。安定を求めてか、首に回された腕がその巻き付きを強固にする。腿の裏に片手を差し込み抱えるようにすると兄の腕から多少の力が抜けた。もう片方の手を背中から後ろへ下ろす。
 奥まった箇所に指先を捩じ込むと溢れて伝う透明な液体が流れ落ちた。汚さないよう布を除けて体勢を整える。必然性に駆られ協力的な兄の手が、前立ての無いスウェットをずり下げようとゴムに指を掛けた。
 隔たりの無くなった腰を押し付けあって、互いの熱を教える。焦れたように捩れる身体から指を引き抜き、丹念には程遠い愛撫にもそれなりに綻んだそこへ熱の塊を押し込んだ。
 自重で深く沈み込む兄の唇が擦れた吐息を吐き出す。首の脇に突き立てられた爪は小刻みに震えている。
「大丈夫? 苦しくない?」
 潤む目許に唇を寄せると、塩辛い液体が僅か、舌先へ乗った。両手で腰を掴み、沈む身体を少し持ち上げる。長息に合わせてゆっくりと、腰を落とし直させた。
「ぁ……あぁ、凄い、凄い」
 常より深い結合に兄がうわ言のような呟きを漏らす。揺らめき出した身体を下から軽く突くと兄の足が床を蹴った。足元に落ちていた藤色の布が床と共に蹴飛ばされ舞い上がる。その跡から、隠れていたらしいリモコンが漸く姿を現した。手を伸ばせば届く範囲だ。雑音を消去すべくそれに手を伸ばし掛けた時、一際大きな悲鳴がテレビから上がった。
「えぅっ」
 二つ目の悲鳴は兄の唇から発せられた。つい竦んだ身体が加減を忘れて締め過ぎたのだろう。どことなく苦しげな、しかし恍惚とした、そんな声だった。
 続け様の悲鳴が上がる度に兄の内部がきつく収縮する。ビデオを止めようかと思っていたが、それはやめた。リモコンに伸ばし掛けていた手を引き、再び目の前の身体を抱く。
 ちなみに、今画面では金髪の女性が水死体で見付かったところだ。それも、何故か寝室のベッドの上で。死体がまたも水死体なのはひび割れた水というタイトルと何等かの関係があるのだろう。だが、そんなことはもうどうでもいい。
「あ、ぁ……ぉお、ぁうっ」
 溶けたようにぐたりとした、力の入っていない身体を抱えて上下に揺さ振る。甘く切なげなメロディーと悲鳴のアンサンブル。それはいつになく激しい行為のBGMにはよく似合っていた。


+++


「あ、そういえば途中からビデオ見てないや」
 気が付けば画面は砂嵐を映し出している。結局どうやって水のひび割れを表現しているのかを見れていない。どうしても気になり、巻き戻して最後だけでもとリモコンを探したが再び見当たらなくなっている。仕方なく膝を附いてデッキに手を伸ばす。
「待てッ」
 服の背を引っ張られてデッキに向かった身体が途中で止まる。振り返ってよく見るとリモコンも兄の背後にあるではないか。
「最後だけだから」
「明日一人で見ろ! 今日はもう寝る!」
 背中にリモコンを隠して玩具の国の暴君のように兄が叫ぶ。
「嫌いなら最初に言えばいいのに。ラストが分からないと余計気になったりしない?」
 腕を背後に回した肩がぶるぶると震えた。力を込め過ぎなのだ。
「く…………、見なければよかったッ」
 子供じゃ在るまいし。そういう判断は最初にしたらどうかな。
 途中以降を見返すことは諦めてテレビとデッキの電源を落とした。立ち上がり、ついでに部屋の電気も。今日はもう寝るそうだから。
 恥も外聞も無いというのはこういうことなのだろうなと考えながら、暗闇の中で兄を肩に担ぐ。部屋の隅にあるのは恐ろしいオカルトアイテムではなくただのベッドだ。


the finis.

 後半ホラーというよりAVになっててスミマセンでした! 朝までホラーナイト……してません。ホラーナイト途中放棄。
 趣味に走り過ぎてホラーから遠退きましたが、こなれた感じのお手軽エッチは書くの楽しかったです。

(沢ノ井藤子)