注意! カップリングも傾向もごった煮の無法地帯です。苦手な方はUターンどうぞ。最近はシモネタにも注意した方がよさそうです。今日、昨日、明日。起きてから寝るまでが一日です。
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 クリスマス企画です。初めにクリスマスお知らせをご覧下さい。

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 施設を出ると、瀬人は再びバスに乗った。彼はそれで屋敷の傍まで帰るつもりだったが、窓から風景を眺めている内、ふと思い付いてまだ幾つか停留所を残したところでそれを降りてしまった。
「メリークリスマス! チキンはいかが!」
 彼が降りたのはクリスマスの特設マーケットの前だった。賑やかで華やかな空間に彼は足を踏み入れた。チキンやオードブル、ケーキ、アルコール、ちょっとした雑貨、様々なものがそこで売られていた。それらはパーティの手土産には最適だろうと思われた。
「シャンパンはいかが。ワインもあるよ」
 呼び込みに釣られるようにして瀬人が木箱に詰まれたボトルに視線を向ける。その中の一本が彼の目を引いた。
 シャンパンでもワインでも良さそうなものはたくさんあった。知った銘柄もあった。だが瀬人はそのどれでもなく、ただ目を引かれたラベルのボトルを手に取った。特別な手土産にするには些か安価で、飲んだことも無ければ味の予測も付かなかったが、その古代エジプトを思わせるピラミッドと眼のようなデザインのラベルは今日自分が買うには尤も相応しいだろうと彼は思った。
「そちらで?」
 美味ければ儲けものであるし、不味くても、砂糖やスパイスで味を調えグリューヴァインにして飲んでしまえばいいのだ。瀬人はボトルを店員に渡した。会計を済ませ、クリスマス風にデザインされたワインバッグを受け取って、帰路に着いた。彼の屋敷へ、屋敷の娯楽室へ、向かうことにした。
 どこかから、クリスマス・キャロルの演奏が聞こえてきた。それを聞きながら、瀬人はふと浮かんだ考えに一人小さく口角を緩めた。彼はどこかしら幸せそうであった。そして、それは道行く全ての人々と共通した態度であった。彼は思った。
 これはまるであの話、そうだ、あの、今聞こえてくる曲と同じ題目の話のようではないか。昨夜は不思議なことばかりが起きたが、どこからどこまでが真実か解ったものではないが、信じる信じないは別として心に留めておいてやろうではないか。
 まるでクリスマス・キャロルのような奇跡が起きた晩があったと!

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 Merry Christmas, and Happy Holidays!
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