注意! カップリングも傾向もごった煮の無法地帯です。苦手な方はUターンどうぞ。最近はシモネタにも注意した方がよさそうです。今日、昨日、明日。起きてから寝るまでが一日です。
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※クリスマス企画です。先に説明からご覧下さい。


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 朝起きて着替えも済ませアジトの奥から出てきたジャックが気付いた時、遊星は作業場のソファで眠っていた。ソファに移動しているということは寝る意思を持って寝たのだろうが、昨夜の格好のままであるところを見ると、仮眠のつもりで寝入ってしまったか作業が終わった途端力尽きたかのどちらかだ。もしかするとついさっき仮眠に入ったばかりという可能性も無いわけではないが、それにしては寝相が乱れ過ぎている。
 ジャックは、寝入ったのか終わったのかを確かめるべく、遊星の作業机に近寄った。夜の時点で未完成だった豆電球には覆いが付き、個数も増えてコードに連なっている。机の下には銅板だか真鍮板だかを加工したらしき針葉樹の模型が、組み立てられる前の状態で散らばっていた。
 芯と思われるパーツには、たくさんの小さな穴が開いている。それと枝葉の部分を一つ拾って見比べ、ジャックは遊星を起こさないことに決めた。枝の幹側末端には穴に差し込むのだろうフックが付いていて、簡単に組み立てられるようになっている。ここから溶接だの何だのする必要は無い。これは完成しているのだ。
「ゆーせー、ジャック、ご飯――」
 ラリーの声に、ジャックは急ぎ作業場を出た。仕切りのカーテンを捲ったところで二人が鉢合わせる。
「あ、おはよう、ジャック」
 あぁ、と返してジャックはラリーの腕を押した。ラリーの身体が九十度ほど回転し、通路の先を向く。
「あれ? 遊星は?」
「まだ寝ている。昨日も遅かったからな、寝かせておいてやれ」
 振り返ろうとするラリーをさり気無く阻止しながら、ジャックは食堂へ向かった。近付くにつれナーヴたちの喋る雑談が聞こえてくる。
「あいつら、こんな時間なのにまだいるのか?」
「今日は十時‐十八時なんだってさ。年明けまで変則シフトだって」
 再生工場も忙しいのだ。クリスマスにまでご苦労なことだと、賭けデュエルのみで生計を立てる自由人は肩を竦めた。
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