注意! カップリングも傾向もごった煮の無法地帯です。苦手な方はUターンどうぞ。最近はシモネタにも注意した方がよさそうです。今日、昨日、明日。起きてから寝るまでが一日です。
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※クリスマス企画です。先に説明からご覧下さい。


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「遊戯」
 きょろきょろと広場を見渡す遊戯へ、海馬は声を掛けた。早くに着いて時計塔の下で待っていたのだが、ちゃんと約束の場所にいたにも関わらずなかなか見付けてくれない遊戯に、痺れを切らしたのだ。
「えっ、あっ、海馬君!」
 驚きのあまり目を真ん丸にした遊戯は、次の瞬間、凄いや全然分かんなかったぜー、とはしゃいだ様子で海馬のコートを引っ張った。コートは、いつもの派手で奇抜なものではない。丈の短い、地味なビスケットカラーのピーコートだ。それに同系色のキャスケット帽を被っている。海馬が俯くと、小さな鍔や膨らんだ頭部の布で、顔が隠れがちになった――周囲から、は。下から見上げる遊戯には、俯こうが関係無くきっちり見えている。
「お忍び、って感じだよね! そういう格好も可愛いなー」
 そうか、と照れたように海馬が呟く。それから、彼は思い出したように、手にしていた赤いビニールバッグを遊戯へ押し付けた。
「あ、有難う! ボクからも、これね」
 受け取って、遊戯は持っていた紙袋を海馬に渡した。二人ともが袋の中のものを取り出す。
「わぁ、凄いやあったかそう!」
 袋の中身は、両方がマフラーだった。ずっと前から、遊戯が海馬にクリスマスプレゼントは何がいいか打診した時から、この日にお互いマフラーをプレゼントし合おうということに決まっていた。
「いい色だな」
 マフラーを巻きながら海馬が言う。海馬君がエッチな気分になってる時の目の色なんだぜ! という真実は心の奥に仕舞って、絶対に似合うと思ったんだと遊戯は返した。
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