注意! カップリングも傾向もごった煮の無法地帯です。苦手な方はUターンどうぞ。最近はシモネタにも注意した方がよさそうです。今日、昨日、明日。起きてから寝るまでが一日です。
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※クリスマス企画です。先に説明からご覧下さい。


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 あ、と二人の声が重なった。
「海馬社長じゃないの。何、デート?」
「まぁな。北村もか?」
「旦那とねー。ていうか何その頭、可愛いの付けちゃって」
 瀬人と北村セラミックスの社長夫人恭子は人の流れを外れ足を止めた。混雑するクリスマス・マーケットの市から離れ、瀬人の頭の柊について二人が盛り上がる。そして別な二人は、彼女らから二歩ほど離れた微妙な位置で、互いに会釈を交わしていた。
「どうも、いつもお世話になっております」
「こちらこそ。今日は……」
「いや、ただの荷物持ちですよ。お宅も?」
「どうやらそうだったようで」
 二人、瀬人と恭子の連れは相手の格好を見て苦笑いを浮かべた。モクバが持つのは紙袋二つに大箱一つと小箱一つ、北村社長が持つのは紙袋三つに小箱二つ、どちらも、自分の荷物は欠片も入っていない。そして瀬人と恭子の荷物はハンドバッグ一つ切りだ。
「ところで、明日はご在宅に?」
 やや不安げな北村社長に、モクバは「いますよ」と返し、それから「来ますよね」と念を押した。
「ええ、ええ勿論、いらっしゃるなら。いや、よかった、ご在宅で。妻にも付いてくるよう言われてたんですが、ここだけの話、あの輪の中に男一人だったらどうしようかと」 
「こちらこそ、来て頂けなかったらどうしようかと」
 心中お察し致します。男たちは、視線でそう言い合った。
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