注意! カップリングも傾向もごった煮の無法地帯です。苦手な方はUターンどうぞ。最近はシモネタにも注意した方がよさそうです。今日、昨日、明日。起きてから寝るまでが一日です。
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※クリスマス企画です。先に説明からご覧下さい。


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「タイム」
「正当な理由があるなら」
 寝台の上で、すなわちこれからという時に発動されたタイムに、モクバは明らかな不満を持ちつつも譲歩した。まあ、偶にあることだ。そして正当な理由はいつも無い。
「食べたばかり……」
「っていうほど食べたとこじゃないよね。しかも殆ど食べてないよね」
 反論されるとそこで詰まるのもいつものことだ。仕事中の、冴え渡り過ぎて刺々しいまでの弁論術はどこへ行ってしまっているのだろう。疑問は端に置いて、モクバは瀬人の横に寝転がった。
「で、今日は何さ」
「今日はとはなんだ今日はとは。いつも拒み倒しているかのような言い方をするな」
「いや、だって、五回に一回くらい止めるよね」
 途中で、の話である。疲れてる、気分じゃない、最初に言う分には大人しく引き下がりもするが。
「生殺しもいいとこだよ。ここまできてから止めるなんて」
 盛り上がってきた頃に些細なことを思い出して静止を掛ける癖は、是非とも直して欲しい。
「肉が」
 ぽそりと、瀬人が呟いた。肉? さっきのサンドウィッチに挟まっていた? いやこのタイミングでそんな筈は。
 モクバの手が瀬人の服を捲った。
「ああ……薄っすら?」
「マーケットで食べたジンジャークッキーとグミが憎い!」
「別にお菓子を憎まなきゃいけないほどじゃなくない?」
 薄っすら肉付きが良くなってはいるが、まだまだ痩せ型の範囲だ。だいたい、比較対象が過去の自分の時点で間違っている。男から女になれば体脂肪率が上がるのは当然なのだから。むしろホルモン剤が正常に作用しているようで良かったとさえ言えるのではないだろうか。
「気にならないか?」
「ならないね」
「だがオレは気になる」
「気にしない気にしない。それに、太ったっていうなら余計に運動すべきだよ。ほら、フランス式ダイエットとか言うし。兄サマ上に乗る?」
 仰向けになったまま、モクバが腕を広げた。瀬人はその口車に乗る。
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