注意! カップリングも傾向もごった煮の無法地帯です。苦手な方はUターンどうぞ。最近はシモネタにも注意した方がよさそうです。今日、昨日、明日。起きてから寝るまでが一日です。
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※クリスマス企画です。先に説明からご覧下さい。


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 海馬邸の一日は、凡そ六時に始まる。
「あぁ、これはきっと雪も積もっているわね」
 目覚めてすぐ、磯坂は今日の予定を頭の中で組み立てた。地下階の部屋に窓は無いが、今朝の冷え込みは常よりである。フットマンたちは昨日の予想通り雪掻きに精を出すことになるだろう。その辺りの指示を出すのは執事だが、その間に邸内は邸内でやらなければならないことが山と積まれている。今日は来客もあるのだ。磯坂は慌しく身支度を済ませ自室を出た。
「あ、磯坂さん。お早う御座います」
「あらお早う。もう指示が?」
 出くわしたフットマンはシャベルを抱えて苦笑した。
「雪が思ったより酷いらしくて。大門さんに急かされましたよ」
 仕事の速い執事である。フットマンと別れて、磯坂は女性使用人の大部屋の戸を叩いた。はーいと返事をして午前用の仕着せを着たメイドが顔を出す。
「お早う御座います。雪、積もりました?」
「みたいね。今日は久し振りに暖炉へ火を入れましょうか」
 磯坂の言葉に、彼女は部屋を振り返り「暖炉ですって!」と伝えた。雑用担当の若いメイドたちがそれに答える。他にパーティの準備や料理のこと、幾つかの指示を出し磯坂は部屋へ戻った。途中で靴に雪を付けた執事やワゴンを押すコック、警備主任の磯野と合流する。彼女と彼らは、一日の予定を話しながら他の使用人たちとは別に賄いを取るのだ。
「今日は何時に起きていらっしゃるかしら。昨日は遅かったのかしら?」
「私は八時前くらいかと。あまりゆっくりはされないでしょう。昼からご来客ですから」
「妥当ですな。ご来客といえば瀬人様の――」
 彼女らの話題の始めは、いつでも主たちのことである。
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