注意! カップリングも傾向もごった煮の無法地帯です。苦手な方はUターンどうぞ。最近はシモネタにも注意した方がよさそうです。今日、昨日、明日。起きてから寝るまでが一日です。
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※クリスマス企画です。先に説明からご覧下さい。


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「庭の雪はどの程度残しましょうかと庭師が」
「お召しものは」
「こちらはどうしましょうか」
 瀬人様、瀬人様、瀬人様。使用人に丸投げで気が済む場合には違うのだろうが、あれこれと自分で決めたがる場合には、パーティの日に忙しいのは館の主もである。
「雪は道の周りと枝の弱い木からだけ除けてあとは積もるに任せておけ。服は先週買ったパフスリーブのがあるだろう。あぁ、それはあれだ、あっちに」
 瀬人の指示に合わせてメイドやフットマンが慌しく働く。恐らくは今頃厨房も戦場と化している筈だ。ポーターたちもホールの清掃や来客を迎える準備に余念が無い。
 ちなみに、モクバはこの戦場から逃げ出した。ちょっと様子見てくる、と必要も無いのに本社へ向かったのが三十分ほど前――朝食の直後である。
「瀬人様、シェフがセラーへ入る許可を頂きたいそうです」
「セラー? セラーなら大門に任せているだろう」
「その大門さんが捉まりませんので。早急に、料理酒に使って構わないものが欲しいと」
「あぁ、解った、好きなものを持って行かせろ。大門には事後承諾でいい」
 あれもこれも、指示を仰ぎ、指示を出され、来客前が海馬邸のもっとも忙しい時間となる。気の置けない友人たちの集まりだが、パーティという形式を取る以上、普段のような迎え方ではドミネーゼの呼称が廃るというもの。そして使用人たちも、行事ごとは、普段の仕事よりきつかろうと盛り上がるものだ。
 結果、無駄に力が入った状態でパーティの準備は進んでいるのだった。
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