注意! カップリングも傾向もごった煮の無法地帯です。苦手な方はUターンどうぞ。最近はシモネタにも注意した方がよさそうです。今日、昨日、明日。起きてから寝るまでが一日です。
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※クリスマス企画です。先に説明からご覧下さい。


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 彼女たちの前に、ワゴンが一台運ばれた。ワゴンには、ポットにティーカップ、揃いの皿とフォークにナイフ、それから長方形のギフトボックスが乗っている。
「開けるわよー、見て驚きなさい」
 小百合がギフトボックスに手を掛けた。持ってきた紙袋の中身がこの箱だったのだ。彼女が差込口を外すと、箱は展開図のような開き方をしてその中に抱えていたものを顕にした。
「あっ、可愛い!」
「ちょっと凄いでしょ? ブッシュ・ド・ノエル、ブルーアイズの隠れ家風。手作りよぉ」
 チョコクリームで覆われたロールケーキには飴細工やドライフルーツが飾られ、丸太の陰で冬篭りする小動物の巣を思わせる様相になっている。ただ、切り株の影や丸太の上から顔を覗かせるのは栗鼠でなくマジパンのブルーアイズなのだが。
「これ、小百合さんが作ったんですか?」
「半分アタシ、半分瀬人ちゃん。マジパン製作は瀬人ちゃん」
「通りで。好きねぇブルーアイズ」
 マジパンのディテールは半端無く細かい。いつ作ってたの、とモクバが横の瀬人に尋ねた。
「この間小百合の家に行った時だ。その時に仕込みまでやった」
「で、昨日の内にアタシが仕上げ。我ながら傑作だわー。写真撮る?」
「撮る撮る。ちょっとアナタ、シャッター押してよ」
 先程から大活躍のデジカメが北村社長の手に渡る。ケーキを前にきゃっきゃとポーズを取る女たちから、モクバは写真の枠外へ出る程度、静かに距離を置いた。
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