注意! カップリングも傾向もごった煮の無法地帯です。苦手な方はUターンどうぞ。最近はシモネタにも注意した方がよさそうです。今日、昨日、明日。起きてから寝るまでが一日です。
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※クリスマス企画です。先に説明からご覧下さい。


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「米里の方、道路も通行止めだってさ」
 この雪じゃヘリも飛ばないよと、部屋へ戻ってきたモクバがお手上げのジェスチャーをする。道路、も、通行止め。単線しか通っていない電車も、運行中止で復旧の目処無しなのだ。
「仕方ないな。静香、泊まっていけ。雪がやんだら明日の朝一で送ってやる」
「え、いいんですか?」
「気にするな、部屋なら幾らでも空きがある。あぁ、それとも一緒に寝るか? 前にこんなベッドで寝てみたいと言ってただろう」
 お姫様のベッドみたいで素敵、こんなベッドで寝てみたいなぁ。確かに、そう呟いた記憶は静香の中に残っている。だが。
「えっと、でも、それはその、二重の意味でいいんですか……?」
 静香の視線が瀬人とモクバの間を行き来した。つまりは筒抜けである。「取り敢えず」と口の端を引き攣らせ気味にモクバは電話を指した。
「電話、したら? 一人暮らしじゃないんでしょ」
「あ、うん、そうよね」
 受話器を取り、家の電話番号を押す。数コール待って、あ、と静香が声を上げた。
「もしもし、お母さん? あのね、今海馬さんのおうちでね、……あ、そうなのよ、それで、うん、そう、それでおうちに泊めてもらうから、うん、大丈夫よ、分かってるわ……」
 電話する静香の後ろで、モクバが瀬人に耳打ちする。
「あのさ、どこまで筒抜けなの?」
「別に大して。ただのささやかなガールズトークの範囲だ」
 ガールズって。モクバは溜息を付いたが、年齢考えてもの言ってよとは、言いたい心を抑え付けてでも言わなかった。それが禁句であることは、随分前に学習済みなのである。
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