昨日の逆チョコ派生妄想続きです。あのあと、結局瀬人は普通のバレンタインチョコを買いました。綺麗な箱に一粒ずつ詰め合わせで入ってるようなやつです。ラッピングはいかが致しましょうと聞かれて、結構ですと逃げるようにレジを去る瀬人・・・でも元々プレゼントラッピング用以外の箱も簡単な包装とリボンくらい掛かってるので、こんなに『用意したもの』のようになってしまうのかと用意したくせに思う瀬人です。ツン発動で、たまたま部屋にあったものを装おうとしていた。
　で、購入はそれで済むのですが、買ったものは持って帰らなければなりません。バレンタイン用のキラキラした袋に入ったチョコレートを家まで。まずはレジで受け取ってデパ地下を抜ける間、自分チョコとついでに彼氏の分を買いにきていた女性客たちの視線が突き刺さります。うっかりゴディバの袋くらい凄いのだといいよ。光り輝く金色の紙袋に有名製菓会社のロゴ・・・とても目立ちます。
　デパ地下を出たらあとは家まで、SPも運転手も置いてきたわけなので、バスかタクシーか徒歩で帰ることになります。地味コートで一応お忍びスタイルなので周りは誰も瀬人だと気付かない状態ですが、タクシーだと対話しなくてはならないため、ばれる可能性が跳ね上がります。ので、バスに乗ることにしました。隅っこの方の席に座って俯いてたらいい。
　デパ地下を離れバスまで来ちゃうと、もう買ったチョコか貰ったチョコかなんて判らなくなる筈ですが、でもまだ視線が気になる瀬人ですよ。屋敷から少し離れた停留所でバスを降り、そこからは歩いて帰ります。屋敷に入ってしまえば出来た使用人たちがチョコを空気のように扱ってくれるので、漸く瀬人に安息が訪れるのでした。
　が、まだ渡すという大仕事が残っていました。夜になって部屋にやってきた瀬人彼氏にツンデレながら渡し、一緒にチョコレートを食べてエロスに縺れ込んだあと、力尽きた瀬人が寝たのがついさっきです。時刻は夜中三時過ぎ。


　拍手有り難う御座いました！　売り場で狼狽する瀬人は絶対可愛い。